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言語障害・嚥下困難

SPEECH DISORDERS言語障害

言語障害

人間どうしの意思疎通にとって必要不可欠である「言語」は、疾患によって障害される事があり、次の様に様々な症状を呈します。言葉の障害は時には自分で気がつく事ができず、周囲の人からも「言葉」の障害とは認識されず、「何だか様子がおかしい」と感じられる事もあります。

言葉が思い浮かばない「運動性失語」

人の言葉や文字を理解できるけど、言いたい事が言葉にならない。
名前を呼べば振り向いてくれるのに、名前を聞いても答えられない。
こういった症状を「運動性失語」といいます。
思考を言語に変換する左前頭葉の「運動性言語野」の障害によって生じます。言葉そのものを生み出せないので、文字を書く事もできません。

言葉を理解できない「感覚性失語」

自分は普通に喋る事ができるけれど、人の言葉や文字が理解できない。
言葉が意味のわからない音として聞こえてしまう。
自分は人にあいさつできるのに、「こんにちは」が挨拶として聞こえない。
こういった症状を「感覚性失語」といいます。
言葉を思考に変換する左側頭葉の「感覚性言語野」の障害によって生じます。言葉そのものを理解できないので、文字を読む事もできなくなります。

「運動性失語」+「感覚性失語」=「全失語」

声は出る、耳も聞こえる、しかし言葉が理解できず、話せない。
  運動性失語と感覚性失語を合わせた状態です。
  左大脳を広い範囲で障害されると起こります。
健康な人でも、海外旅行に行くと経験する事ができます。

うまく声にならない「構音障害」

運動性言語野で生み出された言葉は、となりの運動野(筋肉に命令を伝える部分)に伝えられて口・喉・舌の運動に変換され、声に変わります。構音障害は大脳の「運動野」から口・喉・舌にいたるまで、広い範囲の異常によって起こります。小さい脳梗塞がたくさんできる「多発性脳梗塞」や脳の幹の部分である「脳幹」に問題が生じた時にみられます。

嚥下障害

食べ物を飲み込む時、私たちの喉は無意識の内にとても複雑な一連の動きをしています。肺の入り口では声門が閉まり、さらに喉頭蓋というフタが閉まって肺に食べ物が入らない様に二重のブロックがかかります。この一連の無意識の動作が障害されると食べ物が肺に入って「誤嚥性肺炎」になってしまいます。嚥下障害は構音障害と同様、最終的には口・喉・舌の運動の障害で起こるため、構音障害と嚥下障害は同時にみられる事が多い症候です。

言語障害や嚥下障害がみられたら、まずは原因を特定する事が重要です。原因によっては治療が可能だったり、悪化を予防できる事もあります。
「なんだか喋りにくい」や「最近よくむせる」など、年のせいにしてしまわずに、軽い内の受診をお勧めします。